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Text Interviews » Animate.TV: Everlasting Songs Tour

This interview with FictionJunction was originally posted at:
http://www.animate.tv/news/detail.php?id=atv090730a

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梶浦由記さん初の東名阪ライブツアー『FictionJunction Yuki Kajiura LIVE Vol.♯4~Everlasting Songs Tour 2009~』開催!初日JCBホールを完全レポートだ!
 数多くの楽曲を手がけ、最近ではアニメ『Pandora Hearts』、歴史番組『歴史秘話ヒストリア』などの音楽も担当し、それぞれのサントラ盤もリリース。更にKalafinaのプロデュースなど精力的な音楽活動を展開中の梶浦由記さんが、ソロプロジェクトとしては自身初となる東名阪のライブツアー『FictionJunction Yuki Kajiura LIVE Vol.♯4~Everlasting Songs Tour 2009~』を行った。

 2月25日にFictionJunction名義でセルフカバーアルバム『Everlasting Songs』をリリースしたが、そのアルバムを引っさげてのライブツアー。今回は1部をFictionJunction YUUKA、2部をFictionJunctionの2部構成で、コーラスを含めると6人の歌姫を擁し、演奏も梶浦さんがピアノ・キーボードを担当するほか、アルバム収録にも加わっていたハイレベルなミュージシャンが参加する豪華なステージだ。

 ツアー最終日となる7月12日は初めてのホール公演となるJCBホールでのライブ。しかも発売3分で完売し、プレミアムチケットとなった。
 
 

●1部は2年半ぶりの本格的なライブとなるFictionJunction YUUKA

 2部構成となる本公演の第1部はFictionJunction YUUKA(以下FJY)のライブ。梶浦さんのサウンドとYUUKAさんの表現力豊かで個性的なボーカルが融合し、スマッシュヒットを記録。久しくライブを行っていなかったが昨年末に開催された『Yuki Kajiura Live♯3』のステージにYUUKAさんがサプライズゲストとして登場し、ファンが驚きと歓喜に沸きかえったのも記憶に新しい。今回は「これほどの曲数を歌うのは2007年のプレミアムライブ以来」(YUUKAさん)であり、FJYファンにとっても待望のライブ。

 2人のコーラスと共に登場したYUUKAさん。ミディアム調だが始まりを予感させる「circus」から始まるとジャパネスクなムードで「aikoi」、疾走感のある「Silly-Go-Round」の3曲が続く。2ndアルバム『circus』の1曲目から3曲目と同じ曲順にFJYの遊び心が見えてくる。YUUKAさんはライブで歌うことがうれしそうで、間奏時や3曲明けのMCの表情から喜びを隠せない様子が伝わってくる。

●変幻自在の梶浦サウンドとYUUKAさんの表現力豊かなボーカルが魅力

 「暁の車」とつながる世界観で人気の楽曲『機動戦士ガンダムDESTINTY』挿入歌「焔の扉」は東京会場のみの披露。また梶浦さんのピアノ演奏のみの「ピアノ」、代表曲である「暁の車」に入る流れは美しく、ただ梶浦さんとYUUKAさんを見つめ、その音に耳を傾けるのみだった。その後合流するバンドの伴奏により、切なさが増幅していく構成は素晴らしい。そこから一気にギアを上げ、『エルカサド』挿入歌の「cazador del amour」、FJYの最新曲で『ツバサ・クロニクル』の新作OAD『ツバサ春雷記』のED曲「記憶の森」、そして発表時、ファンの間では梶浦語と呼ばれる独特のコーラスが話題になった「nowhere」とスピード感あふれるナンバーでなだれ込む。気がつくとラストの「約束」に。

 この日、演奏した楽曲は作品のテーマになっていたものが多い。様々な世界観を変幻自在のサウンドで奏でる梶浦さんの楽曲達を、いろいろな表情で伸びやかに、そして卓越した表現力で歌い上げるYUUKAさん。梶浦さんが“演技力のある歌い手”と認めるYUUKAさんの存在感の大きさ、長い付き合いとなる梶浦さんとの“あ・うん”の呼吸によるコンビネーションを実感。今後のFJYの新曲やライブを期待させるステージだった。

●FictionJunctionのステージは4人のきれいなで目まぐるしい歌声の編隊飛行

 第2部はKalafinaのボーカルとしても活躍するKEIKOさん、WAKANAさんに、KAORIさん、YURIKO KAIDAさんの4人の歌姫を迎えたFictionJunctionのステージで、アルバム『Everlasting Songs』の収録曲を中心とした構成になった。

 1曲目の「星屑」では悲しい恋の歌をKAORIさん、KEIKOさんのツインボーカルに、WAKANAさんがコーラスでしっとり聞かせる。続く「here we stand in the morning dew」ではステージに現れたYURIKO KAIDAさんがメイン、他の3人がコーラスで紡ぐ歌声は会場をさわやかな空気に変えた。「花守の丘」、「宝石」とミディアム調の曲が続き、会場は落ち着いたムードに。そんな流れの中、一転してギターの是永巧一さんがアレンジし、「この曲は一説ではFictionJunctionとは毛色が違うのでフィクションパンクションじゃないかと言われます」と語る、激しいロックチューン「syncronicity」が来る。そこから「zodiacal sign」まで6曲続けての演奏はアップダウンの連続で、つかみどころのないセットリストはオーディエンスに緊張感とワクワク感を呼び起こす。またメインボーカルが入れ替わり、時に複雑なコーラスワークは目まぐるしくも美しく、スリリングでもある編隊飛行のようだ。

●梶浦さんのライブに珍しい日本語詞が多い選曲

 そんな梶浦さんもMCのコーナーではリラックスムード。歌姫達やバンドメンバーとのやり取りは聴いていても楽しく、梶浦さんの素顔が見えてくる貴重な時間だ。

 また前回のライブで予告した通り、今回は梶浦さんのライブでは珍しい日本語詞の曲が多い。『Everlasting Songs』収録曲が全曲日本語詞であり、梶浦さんいわく「敷居が低く」なっている。セリフカバーアルバムということで発表時期も作品もそれぞれ違うため、聴いた時の思い出や作品のシーンなどが頭に思い浮かんだ人も多かったのでは。

 ラストは『PandoraHearts』の主題歌であり、ステージ上の4人の歌姫でレコーディングした「Parallel Hearts」。「4人を順番に歌わせて、それぞれの良さや見せ場を考えて作った」と語り、更にライブを意識したという楽曲だけに聴き応えも盛り上がり甲斐も十分。メインがとれる実力ボーカリスト4人の競演、入り組んだコーラスパートはまさに“Junction”。梶浦さんのキーボードプレーも一層、熱を帯びていた。本編の最後はこの曲しかない!

●ツアーを締めくくるのは7人+数千人のFictionJunctonによる「angel gate」

 多くのアンコールの声に呼び寄せられると、演奏されたのはアルバムのラストを飾った「everlasting song」。しかもアルバムと違い歌姫4人による特別バージョン。これもライブならでは。最後にYUUKAさんと1部にコーラスで参加していた Kalafinaの一員、Hikaruさんの6人が勢ぞろい。このステージと、ライブツアーの最後を締めくくるのは「angel gate」で、歌姫と梶浦さんの7人が歌う姿も壮観だが、それに会場のお客さんの合唱が加わり、FictionJunctionが数千人のユニットとなった時が最高のシーンだった。

 この夏も多忙を極める状況の中、「ライブは仕事っていう感じがしないんですよね。ライブは遊びの延長みたいな。聴いてくださる方と直接、お会いできるとリアクションが実感できるし、毎回、エネルギーをいただけるし、何よりも楽しいのでやめられませんね」と語っていた梶浦さん。ステージ上ではパワフルで感情豊かなパフォーマンスを見せながら終始、楽しそうな笑顔で、歌姫達を温かく見守る表情も印象的だった。

●次回のライブは来年1月9日。違うカラーのステージの予感

 東名阪ツアーを成功させた梶浦さんの次なるステージは、来年1月9日・横浜BLITZに行われる。今回、昨年と展開してきたライブとはひと味違ったステージになりそうとのこと。ただお客さん、そして自分が楽しむことには全力の梶浦さんだけに、素晴らしいステージに出会えるはず。梶浦さんの今後をお見逃し&お聴き逃しなく!

●ライブ直前の梶浦さんにインタビュー!

――まず初めてのライブツアーを行ってみた感想を聞かせてください。

梶浦さん:ツアー自体が初めてで、今までのライブなら一つのゴールにみんなで集中して1回弾けて終わりという感じだったけど、今回は何度か繰り返してステージができる喜びを感じました。これまでも来てほしいと言ってくれた名古屋と大阪でライブが出来て、今までに会えなかったお客さん達に会えたこともうれしかったです。ライブハウスということで反応も良かったのが印象深かったし、楽しかったです。今日も頑張ります!

――チケットも売れ行きが良く、最大の会場の東京公演は3分で完売されたそうですね。

梶浦さん:聞いてビックリしました。私達は「売れなかったらどうしよう?」と心配してたので(笑)。始めた時は500人クラスでその時も心配でしたが、これまで参加してくれたり、支えてくれた方のおかげでJCBホールに来られて。すごいことだなと思います。

――『Everlasting Songs』リリースを経た今回のライブについて感想をお願いします。

WAKANAさん:名古屋と大阪でのライブを無事に終えてホッとしています。タイトなスケジュールでしたが、みんなで一つのことに向かって楽しくできたことがうれしかったです。そしてお客さんのノリが良かったことも。その経験を元に今日も成功させたいです。

YURIKO KAIDAさん:今回、1部と2部で出ることになって体力的に心配でしたが、始まったら楽しくて。ここまで全力疾走でやってきたので今日ももっと弾けて頑張ります。

梶浦さん:今回はアルバムのタイトルをつけた初めてのライブで、これまでのライブは、場合によっては20~30枚のCDから1曲ずつみたいな感じで、「あの曲は好きだったけどじゃあ何を聴けばいいの?」と非常に敷居が高くて。でも今回は初めてステージを見てくれた方にも「このアルバムを聴いてください」と言える、説明しやすく、ユーザーにやさしいライブになっています(笑)。そして今までのライブで群を抜いて日本語が多くて……まあ、日本人なので本来は当たり前なんですけど(笑)、ある意味、新鮮かなと。

YUUKAさん:FictionJunction YUUKAとして、ライブでこれだけの曲数を歌うのは2年半前のプレミアムライブ以来です。その年月を感じつつ1曲1曲と向き合って、選曲したので作り上げていく感も強くて、ライブまでの日々が充実していました。また今回、コーラスに2人入っていただいたので、すごく華やかになりました。今日の大きなステージではどんな風に聴こえて、どんな風に目に映るのかなと楽しみしています。

KEIKOさん:初めてのツアーで、名古屋、大阪と2日間連続でライブをやるのも初めてだったので楽しみでもあり、不安でもありましたが、アルバムを引っさげてライブをできることに喜びを感じつつ、感謝の気持ちを込めてライブに臨むことができました。最終日もしっとりと歌い上げるところと、盛り上がるところとメリハリがあるステージにしたいです。

KAORIさん:これまでライブだけで歌ってきた日本語曲、それも梶浦さんが提供されてきた素晴らしい曲を、こんなに豪華なメンバーでできるのが私にとって最高な出来事で。東京は大きな会場ですが、「やっちゃったぜ! JCB」と最後はみんなで笑えるステージにしたいと思います。

<SET LIST>
1部:FictionJunction YUUKA
1.circus
2.aikoi
3.Silly-Go-Round
4.焔の扉
5.よろこび
6.nostalgia
7.荒野流転
8.ピアノ
9.暁の車
10.cazador del amor
11.記憶の森
12.nowhere
13.約束

2部:FictionJunction
1.星屑
2.here we stand in the morning dew
3.銀の橋
4.花守の丘
5.宝石
6.synchronicity
7.水の証
8.みちゆき
9.目覚め
10.salva nos
11.zodiacal sign
12.Parallel Hearts
ENCORE
13.everlasting song
14.ユメノツバサ
15.angel gate

●JCB HALLでのライブの模様を収録したライブDVDの発売が決定!
10月21日発売 LIVE DVD第一部「FictionJunction YUUKA」 (タイトル未定)
12月23日発売 LIVE DVD第二部「FictionJunction」(タイトル未定)
更新日:2009/07/30

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