canta-per-me.net

where we worship Yuki Kajiura

Skip to Navigation

Text Interviews » Kalafina Rakuten Interview: far on the water


Archive of the interview found on rakuten.


『Kalafinaという色を表現したアルバムです。』
2016.09.15

『ツアーでは私たち3人の世界観をきちんと見せていきたいです。』

9月16日に発売される待望のオリジナル・ニューアルバム『far on the water』ですが、今回のアルバムのコンセプトを教えてください。

Wakana:”Kalafina” といういろんな色を表現しよう、色彩という意味での色も見せられる一枚にしよう、という意図がありました。だから収録曲のタイトルや歌詞には、色の名前が多く出てきます。1曲目の『into the water』で、まずKalafinaの世界に皆さんを連れて行くというイメージで、次の2曲目では『monochrome』という色のない世界へ、、、そして、そこからどんどん色鮮やか世界になっています。

アルバム制作時の思い出は?

Keiko:今回収録されているアルバム曲は、数年前に作られて温めていたものもあれば、書き下ろしの作品もあります。温めていた曲の中には、仮歌を一度歌ったきりの曲もあって、今回レコーディングの時にその仮歌を聴いて、「えっ、私たち、この曲を歌いましたっけ?」となっちゃって(笑)。

Wakana:「でも、Keikoの声だよね」と言いながら(笑)。

Keiko:「レコーディングした印象はないけど…、いい曲ですよね、これ入れましょう」とか言って(笑)。そうやって過去の曲を改めて収録すると、自分たちでも歴史を思い出しながら作業ができるので、すごくよかったです。なかなか過去を振り返ることがないので。

Hikaru:1曲目の『into the water』は最後にレコーディングをしたのですが、この曲の歌詞はプロデューサーの梶浦由記さんが作った造語なんです。歌ってみたら戦っているかのような、ぶつかり合う雰囲気になったんですよ。梶浦さんも「思ったより強い感じになったけど、これがカッコイイ!」と言ってくださって。自分たちでも意外な出来でしたが、最後に「この曲でアルバムが始まるって、面白いね」と話して作業を終えたんです。こういう予想外の曲と出会えるのがアルバムの醍醐味なので、面白い体験でした。

Wakana:レコーディングは1人ずつ行うんですが、この曲を歌い終えてブースから出てくると、みんなが「お疲れさまでした!」と拍手で迎えてくれました。それいうのも初めての経験で、動画に撮っておけばよかったね(笑)。

1曲1曲でカラーの違うこのアルバム、皆さんの”推し曲”は?

Wakana:どの曲にも思い入れはあるのですが…、選ぶとしたら『空色の椅子』ですね。可愛らしいメロディで、言葉がとても大切な曲なんです。ライブで歌ったら客席の皆さんに語りかけるような歌い方になりそうですね。他の曲はファンタジックで想像をかき立てられるものが多いのですが、この曲は現実的で、手を飛ばせば届きそうな位置で歌っているイメージなんです。その分、声と歌詞を大切にして歌いました。

Hikaru:『monochrome』は初めて歌詞をいただいて読んだ時に、「これ、めっちゃ好きな曲だ!」と思いました。「ここから何かを始めていく」というスタンスが歌詞の中にすごく見えたんです。自分の好みにどストライクで、梶浦さんにも「すごく好きです!」と伝えたら、「ありがとう」と言ってくださいました。夜に考えごとをしちゃうと、ふと頭の中に浮かぶような言葉がこの詞にはたくさん出てくる気がしたのもあって、楽しく歌えました。

Keiko:私は『むすんでひらく』ですね。言葉じゃなくて、五感や感情的なところで共鳴するものがあって、冷静に聞くのが難しい曲でした。メロディとか、歌い終わった時の勢いとか、合間に入って来る弦の優しい音色とか、ポイントはたくさんあるのですが、私にとってはスッと入り込みたくなる曲です。歌っている時は、ライブに来てくださったお客さんの顔が鮮明に浮かんだんですよ。だからレコーディングなのに、ライブのような感覚に何度もなれた曲です。早く、ライブで歌いたいですね。

そのライブですが、10月10日の東京国際フォーラムを皮切りに、全国ツアーが始まりますね。

Wakana:今年の3月に行った武道館ライブの経験が、『Kalafinaをどう伝えたいか』ということを改めて考えるきっかけになりました。武道館でできなかったことを次のツアーではやってみたい、と考えて今日に至ります。今回のアルバム曲がバンドサウンドになったらどうなるのか、それを皆さんに感じていただける最初のツアーになると思います。逆にアルバムを聴いたことがなくて、でも好きな曲が1曲だけあって、ツアーで近所に来るなら行ってみようと思ってくださる方もいるかもしれません。その中で、私たちの世界観をきちんと見せられるツアーにしたいと思っています。いつも掲げているのは、「1人も置いていかないライブ」。その気持ちを忘れずに、新しいことを見せられたらいいですね。

Kalafinaの世界観を表現する上で、大切にしていることは?

Keiko:言葉をどこまでクリアに残せるか、それは自分の課題でもあります。”ハーモニーなんだけどハーモニーじゃない”ということが、Kalafinaのコーラスワークで大事なんですよ。普通のコーラスだと二番手になってしまいますが、私たちの場合はハーモニー担当もメインなんです。そのバランスで歌うことが大前提なので、ハーモニーだけ目立ってはいけないけど、きちんと主張しないといる意味がない。さらにうまく言葉を乗せていきたいという気持ちがあるので、特に今回は滑舌をすごく意識しました。そうすると2人に合わせるところでも曲のリズム感がグンと上がって、ハーモニーのグルーヴを作っていけるんです。

Hikaru:私の中では、バラード曲をどう柔らかく歌おうかというのが課題でした。声質的にアタックが強めなので、いつものエッジに柔らかさを加えて聴こえるように歌おう、というのが自分の中であって、私にとっては苦手な分野でもあるので、うまく歌えたらいいな、と収録に臨みました。

そして、相変わらずプライベートが謎めいている3人ですが、最近ハマっていることは?

Keiko:いろんなトレーニングが趣味なのですが、今はピラティスと加圧式のトレーニングをダブルでやっています。”身体が楽器”というと大げさかもしれませんが、ライブでできることを増やしたいんです。先日、テイラー・スウィフトのライブに行ったんですが、ヒールを履こうがどんな動くセットで歌おうが、歌にブレのない素晴らしいステージでした。何かをすることによって歌えなくなるのは、エンターテイメントのショーを目指す上で損だと思ったんですね。それで、もうちょっと身体を鍛えようと決めてからピラティスの器具に夢中です(笑)。

Hikaru:TVアニメ『アルスラーン戦記』の主題歌を歌わせてもらうことになったので、それに伴って最初は漫画を読んだんです。面白かったので今度は小説に手を出し、やっと最新刊までたどり着きました(笑)。今はすっかり、この作品の世界観にハマってます。

Wakana:映画が大好きで、いつも携帯電話で見ています。お風呂で半身浴をしながら見たり、ドライヤーで髪を乾かしている時も字幕を出して、ずっと見てますね。もちろん映画館に行くのも大好きで、最近感動したのは『ジュラシック・ワールド』です。恐竜が大好きなのもあるんですが、感動しすぎて3~4回は泣きました(笑)。

では最後に、ファンの方々へメッセージを。

Keiko:今年は、私たちが目指していたステージの1つでもある武道館に2日間も立たせていただき、「やっぱりライブアーティストとしてやっていきたい」という思いを新たにしました。武道館という会場はとても大きいけれど、思った以上にお客さんと一体になれて温かい時間を過ごすことができました。そこをきっかけに、もっと音楽を追求していきたいね、と3人で感じたんです。その気持ちをこのアルバムを通して皆さんにお返しできたらな、と出来る限りの表現を込めました。皆さんの生活や人生のどこかでKalafinaの音楽が少しでも鳴ってくれて、何かのタイミングでお会いできるように、私たちも全国を回る活動をしていきたいと考えています。私たちの歌が届くよう、これからも丁寧に活動していくつもりですので、いつかお会いできる日を心待ちにしています。

愛用品&オススメ

ストレッチポール

家でストレッチをする時に大活躍しています。このポールの上に乗って、背中とポールの間に空洞が出来ないように腹筋を締めます。その体勢のまま両手を回すと肩がよく動くんです。しかも腹筋をすごく使うので、筋トレ+ストレッチが一気にできますし、肩凝りも解消されるんです。おまけに使わない時は立てておくだけでいいので、場所も取りません。ホント、オススメですよ。(Keiko)

『アルスラーン戦記』

主人公が王様になる物語なのですが、まだ10代前半の少年なので、周りの人の意見を聞きながら、自分の理想も実現させたいわけで、その選択をしていく感じが面白いんです。主人公はちょっとナヨッとしているんですが(笑)、その中に王としての煌めきがある! だからこそみんなが惹かれて、彼の周りに人が集まるんですよね。ファンタジーなんですけど、自分が生きていく上での在り方に当てはまることもあって、いろいろ考えさせられて面白いですね。(Hikaru)

『ジュラシック・パーク』

子供の頃に、父に連れられて見に行った映画です。当時は子供だったので、恐竜がすごく怖かったんですね。そうしたら父が私の耳元で「これは映画だから大丈夫だ」って(笑)。それで頑張って見たんですが、その時に感じたスリルや場面にぴったりな音楽がいまでも忘れられなくて、『ジュラシック・ワールド』を見たのもあって、最近また見直しています。(Wakana)

大きな本棚

本や漫画が大好きなので、どんどん買ってしまい溢れてしまうんです…。毎月20冊くらい買っているので、たまっていくばかりなんです。スリムなタイプの本棚を廊下に置きたくて、現在探しているところです。薄くて大容量の本棚を絶賛探し中(笑)。(Hikaru)

  • Comments Off on Kalafina Rakuten Interview: far on the water